40歳、5年目、惑惑

Posted on 2025.09.13

今月でPKSHA Technologyに入って4年が経つ。そしてもうすぐ40歳になる。節目感あるし現状のポエムを書いてみようと思う

入社して最初の2年は旧Bedore所属でAI HelpdeskチームでSWEとEMをやってて、その後グループ会社のPKSHA Communication(当時)に異動した。今は会社のカンパニー化にともないカンパニー執行役員として複数プロダクトのエンジニア職種を統括する立場で、管理対象人数は50人くらい。

シンプルにここ10年で一番仕事がしんどい

これまでとは違う難しさ

なんというか、これまでのSWE→EMの延長線上でない。何を求められているのか探るところから難しくて、手探りでやってる感じがずっと続いている。自分が何をすべきなのか、どこに価値を出せるのか、もやっとしている。

EMをやってた時は、チームのパフォーマンスを上げるとか、メンバーの成長を支援するとか、やることがわりと明確だった。でも今の役割は、複数のチーム、複数のプロダクト、そして50人という規模。単純に2倍、3倍のスケールじゃなくて、質的に全然違う

でも周りからの見え方とか期待値は確実に大きくなってて、うまくいかないと「残念だ」みたいな反応をされる。このギャップがまたしんどい。期待に応えたいけど、そもそも何に応えればいいのかがぼんやりしてる。

頑張ってることと成果が出ることは別だし、頑張りが評価される年齢でもないし。

一応テーマは持って進めていた(今期は採用・そのための技術広報を回す)し、それが進んだ結果にはなっていて1年前と比べたら見え方変わっていると思うが、まだまだこれからなのもあるし、結果が出ているとは言い難い。来期もまた違うテーマが見えてきていて、それはさらに難しいものに見えている

強みとは

実は最近、自分の強みって何だったんだろうって考えることが増えた。エンジニアとしての技術力?マネジメント能力?コミュニケーション?正直、よくわからなくなってきている。これまで「なんとなくできてた」ことが、規模が大きくなって通用しなくなってきたのかもしれない。

AI Helpdeskの時は、技術的な判断もできるし、プロダクトの方向性も決められるし、メンバーのケアもできる、みたいな感じで動けてた。でも今は全部を見るなんて物理的に無理で、どこにフォーカスすべきかを決めないといけない。

そもそも、40歳で「自分の強みがわからない」って言ってるのもどうなんだろうと思うけど、たぶん今までは環境に恵まれてて、自分の強みを深く考えなくても何となくうまくいってたんだと思う。

極端に振り切るという選択肢

いっそ極端に振り切ってみるのも手かなと思ったりする。例えば事業にめちゃくちゃ首突っ込んでビジネスサイドとガッツリやるとか、逆に自分はなるべくボールを渡していって、メンバーが動きやすい環境を作ることに徹するとか。中途半端が一番良くない気がしてる。

事業に首突っ込むパターンだと、プロダクトの数値とか売上とか、そういうところまで責任を持つ。エンジニア組織の話だけじゃなくて、ビジネス全体の中でエンジニアリングをどう活かすかを考える。これはこれで面白そうだけど、今まであまりやってこなかった領域だから学習コストは高く、効果があるのか説明も難しい

一方で、環境づくりに徹するパターン。採用とか評価制度とか、開発プロセスの整備とか、そういうところに集中する。直接的な成果は見えにくいけど、長期的には組織の基盤を作ることになる。ただ、これだと「で、ビジネスへの貢献は?」って聞かれた時に答えにくいし、今でもだいぶ遠いのに更に遠くなってよいのか

正直、どっちがいいのかわからない。でも、今みたいに中途半端な状態よりはマシな気がする。

それでもやっていくしかない

まだ成果が出るイメージが持てなくてつらい。朝起きて「今日も頑張るか」って思うけど、会議に出て、1on1して、テキスト書いて、「今日もなんとかなった」ではだめ

たぶん1年後くらいに読み返したら「あの時はこんなこと考えてたんだな」って思うんだろう。その時には少しでも前に進んでいたい。というか、進んでいるはず。そう信じてやっていくしかない。この「わからない」状態こそが成長の前段階なのかもしれない。今まで通用してたやり方が通用しなくなって、新しいやり方を模索してる時期。

40歳、5年目。まだまだ人生も折り返し。不惑ではなく惑惑、これをワクワクに(?)